
表計算ソフトを仕事で使い始めて、随分になります。
正直 こんなに深い関係になるとは思っていませんでした。
その間 仕事を取り巻く環境は、大きく変わりました。国内は電話、海外は
テレックスという時代から、一躍FAX中心の時代に。そして、Eメールへと
時代は移りました。そろばんから電卓、職場に1台パソコンが入り、
やがて一人一台に。
そんな中でも、エクセルの上手な人とうまく使えない人をたくさん
見てきました。よく観察してみると共通の特徴があることに気付きました。
これを、5つのコツということでまとめてみました。
といっても、これだけではわかりづらいですよね。
すこし、物語風に一つずつ説明していきましょう。
まずは、第1のコツから。
挨拶代わりに、ショートストーリー(内容はフィクションですが
経験に基づいています)をご紹介します。
この中にも5つのポイント1つめのヒントが隠されています。
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「えっ 大事な資料が足りない。また忘れ物かよ。
どうなっているんだよ一体。」
憧れといわれる海外出張にももう慣れた。いつもの国際空港。
出発案内のアナウンスが響く。
準備は、いつも前日の夜。しかし忘れ物をしたことがない。
手順は、簡単。旅程表が頼りになる。「出発の朝、家を出て、、、」から
想像が始まる。鞄を持って家をでる。
最寄りといっても車で15分のリムジンバスまで送ってもらう。
空港への到着は、フライトの45分前。荷物を預けて本屋に立ち寄る。
映画のノベライズがいい。頭の中で映像化しやすいから楽。空港での出来事は
これとあれ。それから、搭乗してシートでは耳栓に枕、それに映画用の
ヘッドフォン、音楽プレーヤーも忘れないで。
時間軸に沿って想像を進めながら、準備物を出していく。
そうそう飛行機の中で履く厚手の靴下。ホテルに着いたら、そうそう小銭。
チップがいるからね。どこの時にはどんな食事。一緒に食べる人の好みの
確認まで、こつこつ前日の夜に進めていく。当然 会議の資料・部数の確認も
怠りない。
どうせカバンのサイズは決まっている。だから無駄なものは持てない。カバンを
大きくしすぎると飛行機の乗り換えで一苦労。持ちきれない。
想定した範囲で必要な物を鞄に詰め込んでいく。
部下の甲高い声 「やっちゃった、資料が足りないや。」
「ばかやろう」上司の怒鳴り声が響く。
いつものこと。「資料の予備 ここにあります。」想定の力が随分ついてきた。
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仕事というのは予想の世界。
いかに予想して、いかに準備をするかが勝敗を分けると言っても
過言ではありません。
エクセルで行う仕事は、定例的な仕事が多いのですから、この事前の想定が ますます重要になるのです。
たとえば、なるべく細かく考えておくこと。すなわち、
・誰が使う資料だろうか
自分自身 それとも 上司 いや社長用と言うこともあるでしょう。
・いつ使うのか
1週間後に使うとすると、更新しておく情報はないですか。株価について
触れていたりすると、1週間までは議論になりませんね。
・何のために
そもそも会議の目的は、詳細がいるのか、それともポイントだけで
いいのか 今のデータだけでいいのか、それとも、過去の推移も
必要なのか。
などなど、いろいろなことを想定しておく必要があります。
エクセルを作り始める前に、たとえ1分でも結構です。
「実際に使う場面を想定する」 これが、良いエクセル作りの第一歩です。
想定をしておくといろいろな手が打てます。
単純な例では、
■時系列の推移が必要 トップの会議なので、見やすくグラフ化をしておく、
前年のデータと計算式を準備しておく。
■計画対比の詳細が必要 なぜという質問に対して答えられる
詳細データを別途準備しておく。
などなど。最初から想定していれば準備ができることばかり。
想定する習慣をつけて、結果的に仕事を楽にしましょう。
出張ばかりではないですよ。明日朝からの会議の準備はできましたか。
使うシーンを想定してみてくださいね。
「エクセルを学ぶ」というと、膨大な機能の中から、どんどん知識をため込んで いくイメージがありますよね。
そう 使い方のコツ集100 あれが楽しいと
思えてくる瞬間、こんな機能が使いたかった!苦労していたんだ。
でも、そこまで行くには、急な坂を越えていかないと。山登りみたいなものだ
そんな風に思っていませんか。
本当にそうでしょうか。
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「ええと自分の電話番号は、どこで見たらよいのかしら」
女性が、携帯電話を前に悩んでいる。
少し混んでいる昼時の電車。すこしゆったりとした雰囲気。
女性どおしが立ち話。携帯電話の番号に話が及んだ。
あなたの番号を教えてと言われて、あわてて探し始める。
あちらを押して、こちらを選んで。
うーうん、なかなか見つからない。ええと元に戻って、こうやって
ここにある だめだ。また一から。
確かに携帯電話は多機能になった。昔は電話をかけるだけですごいと
思ったのに。
Eメールにインターネット、音楽を聴いて、写真撮影、電卓やストップ
ウォッチ、そして、ジュースも買えるし、テレビも見られる。
自分の歩いている場所や方角まで。
でも、携帯電話のマニュアル、読んだことありますか。
あんなに分厚いもの。とてもとても。最低限必要な機能は、販売店で
買うときに教えて貰う。あとは、友達のネットワークで使い方を学んでいく。
そんな方法が一般的。
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携帯電話で、笑っているあなたも、エクセルの場合はどうでしょうか。
エクセルにも膨大な機能があって、初心者向け、初級者向け、中級者向けと
膨大な書籍が解説をしています。それを学ぼうとしていませんか。
使うかどうかをあまり考えずに。
第2のコツは、「必要な機能だけを、徹底的に学ぶ」ということです。
実は、あなたの仕事を楽にするために使うとすると、本当にたくさんの
ことは、要らないのです。
携帯電話でEメールを使う必要がない人に、漢字の入力方法を覚えて貰う
それと似たようなことが、エクセルの学習では起きています。
今後 あなたの仕事では絶対に使わない機能 学んでいませんか。
「イツカ ツカウカモシレナイ」
という理由で。
「エクセルを学ぶ」というのは、むしろ邪道。
仕事を楽にするためにどうするかという心構えが重要です。
そういう目で見ると、あなたにとって最良のエクセルの先生は
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そう 職場の先輩と言うことになります。
エクセルがうまくて、仕事の中身がわかっている方に、是非一度 聞いて
みてください。きっと仕事で使う必要な機能を教えてくれます。
必要な機能がわかったら、自習教材もよし、本の該当項目を読むもよし。
間違っても最初から辞書を読破 なんてことはしてはいけません。
携帯電話と同じ目に遭います。
その2は、「必要な機能だけを、徹底的に学ぶ」でした。
「実際に使う場面を想定」して、「必要な機能を絞り込む」
ここまで2つのコツをご説明してきました。
こうすれば、効率が上がる、その通りです。でも絞り込んだだけでは
なかなか上達しないですよね。
エクセルの場合、とっても実務直結のソフトなので、他の実務の
コツが使えたりするのです。
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「たった半年で!すごいじゃない。」
ある営業所での話です。
入社2年目の原田君は営業マンとしては、まさに駆け出し。まだまだ
お客様に顔を覚えて貰うのにも苦労していました。
そんなある時。
毛筆で書いた手紙が、もっとも印象に残る とお客様のおじいさんから
言われました。
翌日から、お客様へのお礼の手紙を筆で書きはじめました。
ミミズののたくったような文字。まさに!!
読めたしろものではなく、宛名までその調子ですから届くのか心配。
それでも原田君はやめません。本人は真剣そのもの。朝から晩までかけても たったの3通。横には書き損じのやま。そして。
半年後、同期ではトップの営業マンに。毛筆もすっかり達筆になりました。
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エクセルの学ぶ機能を絞ったら、仕事が楽になるのではないですよね。
むしろ、絞った範囲は徹底的に学ぶ。ここまでが、前回。
そして、3つめのコツは、学ぶ過程で「どんどん失敗する」ということです。
エクセルの機能を学ぶのに、うまくいかない という寄り道は、何より
大切です。全然恥ずかしいことではありません。私もよく「失敗」や「壁」に
ぶつかりました。
新しい機能を、新しい関数を、新しい数式を使ってみる。
当然 失敗するわけです。でもこれはいいことなのです。
そう意識を変えてください。
そのメリットは!
■悩むから一度解決すると忘れない。
どうやろうか考える過程が大事。失敗してはじめて真剣に考えるのです。
だから頭の中にしっかり刻まれます。ただし、時間をかけすぎないで。
■失敗を避ける方法を学ぶ。だから自分だけのノウハウができる。
解決したら、同じ問題が起こってもあわてません。
失敗しないためには、どんな準備をすればよいのかが
おぼろげながらわかってきます。
この準備や段取りがノウハウそのもの。
■わかっている人に教えて貰う・質問するきっかけになる。
質問を組み立てると自分のわかっている範囲がわかる。
自分のわからない範囲もわかる。だから理解が深まる。
ただ、なかなか尻込みしてしまうのですよね。
失敗してはじめて「最初から聞いておけば良かった」と思うものです。
怒られても、バカにされてもいいじゃないですか。
次から 楽々なことと比べれば、気にしない気にしない。
などなど 効果は絶大。
ただし、
「検算」は忘れないでくださいね。
計算のチェックを漏らさないでください。
計算の違う資料を出すと、あなたの信頼まで地に落ちます。
一般に、エクセルをよく使う部署の方は、数字にはうるさーいタイプが多い
のです。当然。
しても良いミスは、計算結果はあっていることが前提。数式がうまくできなかったら 最悪 電卓計算で乗り切りましょう。
それから、資料を提出した後で、ゆっくり。
つまずいた・引っかかったときに質問する。この順番が大事です。
何日考えてもできなかったことが、先輩の一言によって「5分で解決」も
よくあることですから。
その3は、「どんどん失敗する」でした。
これまで、3つのコツをお話ししてきました。
「実際に使う場面を想定」して、「使う機能だけを学ぶ」
「どんどん失敗する」の3つでした。
今回は、間違った努力を防ぐ方法。。。
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「何で効率が上がらないんだろう」
吉田さんは、いつも悩んでいます。エクセルは得意なのに仕事の効率は
ちっとも上がらない。きっとエクセルが悪いに違いない。
朝会社に来ると、吉田さんは、まずエクセルに向かいます。
昨日の日報資料を今日のバージョンに修正するために、式を1つ1つ
作り直します。データも丁寧に入れ替え。毎日やっているので慣れたもの。
続いて、半期の報告書の自動化に取りかかります。
来月の仕事の準備です。
昨年のデータを自動で取り込んで、前年比を展開。さらに分析を追加。
半期報告は、いつも時間に余裕があるのですが、自動化は楽しいです。
吉田さんは、エクセルの知識が豊富です。昨日も本屋で新しいテクニックの
本を買って、ご満悦。なのに仕事が楽にならないのは、どうしてだろうと
毎日考えています。
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第4のコツは、むしろ考え方のようなものです。しかし、この考え方
大変に重要です。
「楽にすることに集中する」
エクセルは、パズルの正解を作っているのではありません。
仕事を楽にするツール(道具)だと割り切りましょう。そして
楽にするには、楽にする順序があるのです。
■効果の大きい仕事を自動化する
数式などで簡単な自動化をする場合でも、頻度を考えましょう。
毎日やる仕事が自動になれば、効果は毎日発生します。
半年に一度の仕事を自動化しても、効果はでてもむしろ
かけた手間が大きくなってしまいます。
だから、まずは毎日作っている資料から楽にしてみましょう。
■難しいマクロの前に、まずは数式で解決策を
同じ式をたくさん使うことでエクセル作成の効率を上げることが
できます。マクロに尻込みするくらいなら、思い切って方向転換
数式の工夫で仕事を楽にしましょう。
どんな仕事にも目的があります。これはあなたの領域。
エクセルは、仕事を楽にするのを助けてくれる道具にすぎません。
キチンと目標を立てましょう。これがユーザーとしての第一の役割。
だから、
「楽にすることに集中」してエクセルを使いましょう。
これが第4のコツ。
もし、この集中がとぎれると、こんな誘惑が。
■エクセルのメニューを一から学んで大満足
コツのその2でも申し上げましたね。「エクセルそのものを学んで」
いることになり、仕事は楽になるどころか、時間がなくなってしまいます。
■ゼッタイかっこよく作ってやると意気込んで、毎日深夜残業。
こんなにがんばっているのに、先輩からは何やっているのと言われる。
もう一度言いますね。「楽にすることに集中」してエクセルを使いましょう。
実際に使う場面を想定して、必要な機能を徹底的に学ぶ
どんどん失敗する 楽にすることに集中する。これまで、ここまで
学んできました。
最後の5つめは、やる気を継続する秘訣です。
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「絶対 譲れない挑戦をして、勝ったことがありますか。」と聴かれて
あなたは、どう答えますか。
最近 小学生の息子の姿を見ながらいろいろと考えます。あんなこと
あったかな、と。
大阪から東京へと住まいを移したこともあり、この夏休みは千客万来
ともかく、大阪から息子と遊びたいという子供達がひっきりなしに
訪れる。朝から晩まで遊び倒して、最後にお別れ。
切ない気分になり、もっと遊びたかった、楽しかったのに
と号泣する姿。そういえば、遠くの友達でなくても、夕方になると
切なかったな。
子供達は、常に譲れない挑戦をして、常に勝っている。
今挑戦しているのは、チョウチョ結び!!なかなか苦労している。
鉄棒、自転車 はわかりやすいが、たとえばもっと小さいときに
絵を描くこと。粘土細工。
さらにさかのぼると、歩くこと。固形物を食べること。
最初は苦労しながら、壁にぶつかりながら結局は成功している。
そう、僕らの子供時代は成功の連続だったんだ。「あります」と
胸を張って答えよう。
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エクセルなんて些細なこと。別に苦手でも構わないなんて言わないで
ください。最初は、うまくいかなくて当たり前。
別に同期の人とスピードを比較しても仕方ないのです。
ただ、自分への挑戦。自分との闘い。
コツの2は。絞り込んで、コツの3は、どんどん失敗をしろでしたが、
一方でうまくいったときは、ぜひぜひとっても喜んで欲しいのです。
アハ体験なんて言葉があるようですが、そんな感覚。
へぇ こんなことが私にもできた、やったと。
ただし、エクセルってこんなことができるんだ ではありません。
主体者はあなたですよ。
第5のコツは、「小さな成功を繰り返す」ことです。
もっと学びたくなる、楽しくなる。どうせ仕事を楽にするのならば
その過程も楽しく行きたいものですよね。
■エクセルで数式が作れた。
小さなガッツポーズでお茶しましょう。
■報告資料が出来上がった。
自分を褒めてあげましょう。ともかくできたことに集中して。
■関数を使ってほんの少し仕事が楽になった。
心の中でバンザイ

小さな成功で、楽しくなりやる気が出ます。
小さな成功で、楽になって時間ができます。
小さな成功で、さらに学ぶことができます。
こういうことの繰り返しで、どんどんエクセルが、仕事が楽しく
そして楽になります。
エクセルの使い方は、人によって様々。
是非自分らしい使い方を、作り上げて下さいね。
あなたの仕事が明日から楽になりますように。